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イベントレポート

2016/09/14
がん対策推進企業アクション「東京セミナー」を開催しました

2016年9月14日、東京都港区のヤクルトホールで〈がん対策推進企業アクション「東京セミナー」〉を開催しました。全国7ブロックセミナーの第一弾。全国健康増進協議会との共催で、「今後の健康管理を考える~がんと共に生きる・家族との絆~」と銘打った講演会になりました。会場が満席となる450名が参加しました。開催概要はこちらをご覧ください。
会場
▲会場
受付
▲受付
第1部「がん対策推進企業アクションセミナー」
司会者の紹介を受け、最初に登壇したのは全国健康増進協議会(全健協)の田中代表理事でした。全健協が8周年を迎えたという説明の後、同協議会が全国で実施しているレディース健診・生活習慣病健診の活動が紹介され、その後、当日のプログラムが説明されました。
全国健康増進協議会・田中代表理事から講演プログラムの紹介がありました
▲全国健康増進協議会・田中代表理事から講演プログラムの紹介がありました
田中代表理事の後を受けて登壇したのは、厚生労働省健康局がん・疾病対策課がん対策推進官の丹藤昌治氏です。「我が国におけるがん対策について」という題目で、がんの現状や国が行ってきた施策について語られました。昭和56年以降、がんはずっと日本人の死因第1位となっていることを説明。がん検診については、昭和58年に老人保健法が施行され、そこから「がん検診」がスタートし、制度を拡充してきたという説明がありました。

また、「がん対策基本法」「がん対策推進基本計画」に基づき、がんの予防・早期発見を始めとして各種施策を進めている、という説明もありました。がん検診の受診率については、諸外国と比べて低い状況にあり、受診率向上に向けた取り組みが一層必要とのことが語られました。

また、平成19年度からの10年間で、がんの年齢調整死亡率を20%下げる目標が現時点で困難な状況にあるため、昨年12月に「がん対策加速化プラン」を策定し、「がん検診」受診率向上の施策を強化など更なるがん対策の推進を図っているという説明がありました。また、がんになった会社員の30%が依願退職している他、多くの自営業が廃業に追い込まれている現状を重く捉え、就労支援に注力していることを説明し、厚生省の健康局・職業安定局・労働基準局それぞれの取り組みを紹介しました。
厚生労働省健康局がん・疾病対策課がん対策推進官の丹藤昌治氏が国のがん対策を紹介
▲厚生労働省健康局がん・疾病対策課がん対策推進官の丹藤昌治氏が国のがん対策を紹介
「治療と職業生活の両立支援ガイドライン」について
次に講演を行ったのは、東京産業保険総合支援センター 両立支援促進員の中山篤氏です。がん・脳卒中・心疾患・糖尿病・肝炎などの治療を要する会社員に対し、企業はどのように支援するべきか、厚労省がまとめた指針「治療と職業生活の両立支援ガイドライン」を詳細に説明しました。またこのガイドラインの目的は…(1)治療と仕事を両立させる意義への理解を深める(2)具体的な対応手順・方法を提示し、取組みの促進を図る(3)主治医・企業との情報共有を図り、両立支援が円滑に進むようにする…という3点であると説明しました。

次に取り組みの現状や企業に必要な環境整備が語られ、サポートは労働者(会社員)が主治医を通じて事業所に申し出ることからスタートするなど、両立支援のフローについて説明がありました。最後に産業保健総合支援センターは企業の人事労務担当あるいは産業医などへの研修・情報提供を行っていることや両立支援相談員が事業所を個別訪問し、相談などの支援を行っていると活動紹介があり、中山氏の講演が終了しました。
東京産業保険総合支援センター 両立支援促進員の中山篤氏
▲東京産業保険総合支援センター 両立支援促進員の中山篤氏
がん検診対策企業アクションの取り組みと現状の紹介
その後登壇したのは、がん対策推進企業アクションの川幡事務局長です。職域における「がん検診」の受診率向上、がんに関する基本知識の提供といったプロジェクトの目的を語り、活動内容を説明しました。そして2016年9月現在、がん対策推進企業アクションに参画している企業は2121社。その従業員は540万人以上におよぶこと、全国47都道府県に活動の輪が広がっている現況を説明。

また企業へのアンケート結果から、今後はがん検診で要精密検査となった人への受診勧奨を強化する必要があること、センシティブではあるが、がんになった人の情報を把握し、就労支援へ繋げていく必要があると訴えました。最後に推進パートナー企業になるメリットなどを紹介しました。
がん対策推進企業アクションの活動を説明する川幡事務局長
▲がん対策推進企業アクションの活動を説明する川幡事務局長
中川先生の基調講演「職域におけるがん教育の必要性」
続いては東京大学医学部附属病院 放射線科准教授・中川恵一先生の講演。「がん対策推進企業アクション」アドバイザリーボードの議長でもある中川先生が、「職域におけるがん教育の必要性」をテーマとして1時間の講演を行いました。

先生はまず、日本人の2人に1人が”がん”になっている現状を説明。また当データは女性に関してで、男性はさらに多く、3人に2人ががんになっていると2012年のデータを紹介。女性47%・男性63%という罹患(りかん)率を説明し、「このデータは4年前のもの。現在はもっと高い数値が推計される。」と語りました。また働き盛りの女性に子宮頸(けい)がんや乳がんが増えていて、定年延長で男性会社員のがんもますます増えると解説。女性進出と高齢化がますます進む職域で、いかにがん対策が重要であるか訴えました。

さらに先生はがん検診の有効性を、交通事故時のシートベルトに例えて説明。がんの一次予防=生活習慣の改善で、これは「安全運転」にあたるが、それでも他者の無謀な運転に巻きこまれること=がんになることがある。そのとき生命を守ってくれるシートベルトこそ、早期発見・早期治療に繋がる「がん検診(二次予防)」であると説明。がん全体を見れば60%が治り、早期なら殆ど完治すると強調し、だから「がん検診」で要精密検査と診断されたら必ず受診してほしいと呼びかけました。

検査については、「死亡率を下げる」科学的エビデンスがあるものを受診すべきと示唆。過剰診断や必要のない検査があることも紹介しました。一例として韓国における甲状腺検診を紹介。発見率が上昇したのに死亡率が下がらない検査があることを説明しました。続けて先生はがん発生リスクが最も高いファクターは喫煙であると説明。これに続くのが感染由来であり、ウイルス感染によって子宮頸がん・胃がん・肝臓がんが増えていると語りました。働く女性の喫煙率が高くなっていることに懸念を示した先生。職場での受動喫煙対策強化を強く呼びかけました。

そして来年4月より全国の小学校・中学校・高校で「がん教育」が始まることを紹介。医療関係者やがんサバイバーなど外部講師も招聘するレベルの高い教育内容になると語り、一方で大人への教育は遅れていると指摘。がんを告知された会社員の自殺率(1年内)が、それ以外の20倍になっているデータを紹介し、これはまさに「がん」を知らないからだと語りました。そして職域における「がん教育」を強く呼びかけ、中川先生の講演は終了しました。
「職域におけるがん教育の必要性」を語る中川先生
▲「職域におけるがん教育の必要性」を語る中川先生
第2部「第8回全国健康増進協議会 講演会」
中川先生の講演後15分の休憩を挟んで第2部へ。一般社団法人 全国健康増進協議会の岩城耕一氏が、「全健協の取り組むがん対策と健康診断について」というテーマで活動を紹介しました。同協議会はホテルなどの会場で、全国巡回レディース健診や生活習慣病健診を実施。健康管理サービスによって企業・健保組合をサポートしていると語られました。

そして2011年に約1万5000名だった全国巡回レディース健診の受診者は、2015年に3万8000人に増えており、2016年度は全国47都道府県で約1800回の実施を予定しているという説明や、受診結果による喫煙・運動習慣・食習慣などのデータ紹介がありました。
岩城耕一氏による「全健協の取り組むがん対策と健康診断について」の紹介
▲岩城耕一氏による「全健協の取り組むがん対策と健康診断について」の紹介
続いて壇上に登場したのは阿南里恵さんです。がん対策企業アクションのアドバイザリーメンバーである阿南さん。23歳のとき子宮頸がんに罹患し、子宮全摘出。抗がん剤・放射線治療を行い、5年の経過観察後に体験談の講演活動を開始。現在は大阪のゼネコンに勤務する阿南さんが、がんになってからのターニングポイントと自身が選択したジャッジについて、「失敗だらけだった!!~がんになった私の人生設計」と題して講演しました。

阿南さんが語った罹患後最初の失敗は、ハードな不動産営業から内勤への配置転換を勧められたのに受けなかったこと。結果として職場復帰が果たせなかったと語りました。後遺症を抱えながら転職先を探すことになった反省も。次は病気のことを隠して入った会社での苦労が語られました。後遺症のリンパ浮腫が悪化し働けなくなったこと、決意して病気を打ち明けた際、社内の多くの人は励ましてくれたが、心無い言葉も受けたこと。結果として就業継続できなかったことなどが明かされました。

そして今は病気を隠さず入った建設会社でインテリアコーディネーターとして活躍していること、リンパ管静脈吻合手術によって後遺症も改善したことを語って、阿南さんは壇上を去りました。
阿南里恵さんが自身の体験を語りました
▲阿南里恵さんが自身の体験を語りました
生稲晃子さんの講演とトークセッション
次に大きな拍手を浴び、壇上へ登場したのはタレントの生稲晃子さんです。2011年、43歳の誕生日にがんを告知された生稲さん。以降4年8カ月の闘病生活と時々の心境を詳細に語ってくれました。子育てや芸能活動さらに鉄板焼店の経営が繁忙で、定期健診のタイミングを逸してしまった生稲さん。知人の医師に勧められ、初めて受けた人間ドックで右胸の乳がんが見つかりました。診断は浸潤性乳頭腺管がん。

早期発見だったため第1回目の手術は部分切除でした。「取ってしまえば元通り」と思っていた生稲さん。放射線治療30回+ホルモン剤治療5年という医師の説明はショックだったそうです。それでも「がんは取ってからが闘いなのだ」と病に対峙した彼女をまた悲劇が襲います。3カ月に一度の定期健診で主治医が触診でしこりを発見したのが2013年秋。細胞診でがんの再発がわかりました。

「2度目は最初より深刻だろう」と思っていた生稲さんですが、やはり乳房全摘出は大ショック。手術前は娘さんと銭湯に行き、当日は鏡に向かって自分の胸にさよならを言ったそうです。当時、生稲さんは健康情報番組のレギュラー。出演者としてがんの公表は控えようと決めたそうです。それでも仕事と家族の存在は闘病の大きな支えだったと言います。番組の収録を済ませ、家事や子育てに没頭するなか、病と向かい合うファイトも沸いてきたとのこと。そして2015年10月に乳房再建術を受け、それを機に自身の闘病を公表しました。

番組が終わり自身の健康状態も良くなったら、がん闘病を公表しようと決めていたそうです。がんを公表しなかったので、「がん友」は居なかったけれど、同じ病と闘う人のブログなどから勇気を貰ったという生稲さん。発信する立場の人間として、いつか誰かに勇気をあげたいと思ったそうです。生稲さんは会場にがん検診の受診を呼びかけ、「共に長生きしましょう」という言葉を残し降壇しました。
大きな拍手を浴び壇上へ登場したタレントの生稲晃子さん
▲大きな拍手を浴び壇上へ登場したタレントの生稲晃子さん
その後は中川先生・生稲さん・阿南さんのトークセッションへ。阿南さんと生稲さんからは、がんを公表する難しさが語られました。また病から得た気づきが沢山あったことも語られ、中川先生からは「がんと就労、がんと治療が当たり前になる世の中をつくるため、お二人のような経験者からの発信が大切ですね」という言葉がありました。
トークセッションの様子
▲トークセッションの様子
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