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イベントレポート

2016/3/28
東京セミナー アンケート回答

平成27年9月16日に開催されたがん対策推進企業アクションで、皆様に質問を募集しました。がん検診に関すること、就労に関することなどお答えさせていただきます。

回答一覧

がん検診について

Qがんの集団検診の有効性について教えて下さい。
例えば、がん患者の内、集団検診から見つかった率等があれば教えて下さい。
集団検診の有効性については、このサイトに記載されております。
http://ganjoho.jp/med_pro/pre_scr/screening/screening.html
Q がん集団検診を実施する場合、部位ごとにどの検査方法が有効であるか教えて下さい。
部位ごとの検査方法については、このサイトに記載されております。
http://canscreen.ncc.go.jp/guideline/matome.html
Qがんの重症化を防ぐため、早期発見できるように「がん検診」の案内をしていますが、なかなか受診率が上がらない状況です。 働く方の罹患者数の推移や、実際に働く世代でがんにかかった方がどのような問題を抱えているのかを教えて頂きたいです。
働く世代のがん患者の方が直面している問題を、健保加入者の方へ伝えていくことで、他人事と思わずに、がん検診への意識を高めていただければと考えています。
がんの動向についてはこのサイトに記載しております。
https://www.gankenshin50.mhlw.go.jp/cancer/trend.html
https://www.gankenshin50.mhlw.go.jp/cancer/statistics.html
がん患者さんが抱えている問題については、当企業アクションサイト内の「中小企業アクション」患者さんの声や、静岡県立静岡がんセンターの「がんと向き合った4054人の声」(2015年)http://www.scchr.jp/、国立がん研究センターの「がんと働く」に、詳しく事例が掲載されています。
Q女性社員(や被扶養者)のがん検診受診率向上策で良い事例を他団体の方の例で聞きたい。現状は健診のネットワークの枠組の中で受けてもらっている。特に健保組合から受診勧奨は積極的に行ってこなかった(ホームページのお知らせに掲載する程度。受診率は不明)。
女性社員への受診勧奨では、2015年がん対策企業アクション厚労大臣賞を受賞した株式会社ワコールの取り組みが参考になります。事業所に検診車を呼び、就業時間中に受診できることにして、乳がん検診は90%、子宮頸がん検診も80%の受診率を達成しました。被扶養者のがん検診受診率向上については、同表彰企業の株式会社古川は、検診費用を会社負担にすることで受診勧奨をすすめ、被扶養者の検診受診率も66%以上にしました。
Q胃・大腸・肺・乳房・膣(女性)以外の胆のう、肝臓、がん等の発生件数が半数を占めだしました。すべてに「早期発見」対応がコスト面で困難なので、「親」「親族」等にがん患者がいないかアンケートし、体質改善の予防施策(禁煙、食事等)にも推進を検討していますがこの様な体質調査を健保組合として可能な方法はありますでしょうか。
若年のみ行うのが良いと思います。
Q若年層からの「がん予防」として効果をあげている良い事例がありましたらご教授お願い致します。それは医療専門スタッフが必要でしょうか?
若年層からの「がん予防」として、まず子宮頸がんは20歳から検診が必要です。
Q肺がん検査について
当グループでは今年度より35歳未満において胸部X線検査を省略することにしました(安衛則44条、35歳以上はがん検査項目として継続実施)。喀痰検査は35歳以上にオプション検査として実施していますが26年度は受診者なし。若年層の結核および肺がん検査としての胸部X線検査と喀痰検査の評価について教えてください。
肺がん検診は、国の指針では40歳以上を対象としており、喫煙者に関しては喀痰検査を行うことが推奨されています。若年層の結核および肺がん検査としての胸部X線検査と喀痰検査は薦めません。
Q腎臓、膵臓、肝臓がんの検査について
集団検診の中で腎、膵、肝臓がんの有効な健診方法について教えてください。
腎臓、膵臓、肝臓がんの検査について
有効性が確認されている死亡率を減少させるがん検診はありません。ただ、任意で行われている検診は血液検査、腹部超音波、CT、MRI などがあります。
参考:
http://www.setagayaku-hokencenter.or.jp/genkijin_column/column006.html
Qがんは遺伝的要素と飲食の偏り、生活習慣からの喫煙や飲酒その他環境変化による外的要因によるリスクが考えられます。がんへの対策トレンドではこのようなことは考えられないかと思いお尋ねいたします。人間は人体の細胞変異から過度に自己免疫細胞などを作り出してしまいその変異した細胞ががんではないでしょうか? そこで変異してしまった細胞の配列を基の配列に修正する方法や治療はどのように進んでいるのでしょうか?またどんな分野の学術が進んでいてそれらに掛かる予算と採算性などをお教えください。
現在実験段階であり、エビデンスはありません。
Q(ABC健診の運用について)①胃がんリスク(ABC健診)を平成24年度から採用、実施しています。②初年度は35歳以上の被保険者を対象に検査判定に基づき、除菌・精密検査(二次検査)を実施しました。③次年度以降は新たに年度35歳以上になる人、前年度BCD判定の人を除いてペプシノゲン検査のみ実施。陽性の方には精密検査(二次検査)を受けさせています。④初回判定B判定の人は除菌成功しても5年後には精密検査を受けてもらうことにしていますが初回判定Aの人には、PG検査陽性判定の人を除いて精密検査を受けさせる予定はありません。
この管理、処理方法でよいですか?
ABC検診の運用についての国で決めたコンセンサスはありません。
(参考11p以降
http://www.tokyo.med.or.jp/shippei/download/2606abcteiansho.pdf)
Q当組合でがん検診の補助金制度を行っているがそれぞれのがん検診に合った年齢は何歳くらいなのか?
当組合例:
前立腺がん検診男性 50歳以上の方
子宮がん検診女性 25歳以上の方
乳がん、胃がん検診 25歳以上の方。
このサイトに記載されております。
http://canscreen.ncc.go.jp/guideline/matome.html
Q事業所で行うがん検診は現状どうなっているのか?たとえば具体的な対象年齢と検査項目、腫瘍マーカー検査は有効か否か教えてください。
事業所で行うがん検診も、内容、対象に関して、対策型検診に合わせていただくことが大切です。
Q個々人、毎々について必要と思われる健診項目を選択し、画一的な健診からの脱却を図ることは医療機関側から見て可能なものでしょうか?
将来は、遺伝子検査なども広く実施され、オーダーメイドの検診を行う可能性がありますが、現在はまだ医療機関の対応もむずかしいと思われます。今はまず、対策型検診で行われている肺がん、胃がん、大腸がん、乳がん、子宮頸がんの検診と、要精密検査の場合の検診受診率を上げていくことが大切と考えます。
Qがん検診は人間ドックの中で希望者が行っているかんじですが、法定項目ではないので結果の把握ができておらず罹患して診断書が出てきて初めて把握しているのが現状です。会社としては人間ドック受診勧奨、がん予防のための生活習慣の啓蒙、この2点に重点をおけばよいでしょうか?
人間ドック受診勧奨、生活習慣の啓発のためにも、がんに関する社員勉強会をお勧めします。また、がん検診を健診のオプションではなく基本項目として、がん検診の重要性を人間ドックの受診時にもしっかりと伝えてください。また、精密検査の受診勧奨を積極的に行う、がんになっても働ける職場とするよう就業規則などを作りかえていくなど、全社で包括的ながん対策を行ってはどうでしょうか。
Q仕事を優先し、健康管理を後回しにしそうな社員へのアプローチについて、効果的な方法がございましたら、ご教示願いたい。
男性にがんの罹患が増えるのは50代以降ですので、なかなか自分事にはなりません。ただ、がんに罹患すると、①高額療養費制度を利用しても多額の自己負担金がかかることがあること②十分に働けないことにより収入が減ること③死亡した場合に家族に支払われる遺族年金額は多くはないこと、などを伝えると、自分事に近づきます。社内で「お金」をテーマとした社員向けの勉強会を開催する、検診受診を査定評価に入れるなどの方法も有効です。
Q医師から大腸がんの早期発見には、採血の腫瘍マーカーを実施することが望ましいとお話を伺いました。便検査の潜血反応のほとんどが痔であること、潜血反応しない場合でも大腸がんの場合もあるとのことでした。今後健診項目として検討したいと考えています。ご意見いただけたら幸いです。
腫瘍マーカーは薦めません。
Qがん検診受診率の把握 
特定健診は健診機関よりXMLデータでほぼ入手できているががん検診項目をXMLデータでもらうことが少ない。健診結果に基づき、入力管理しているが受診者以外は健診結果を渡さない健診機関もあり苦慮している。
がん検診の結果については、健保組合の事業として実施する生活習慣病健診等の一部として行っている場合、受診者から事前に同意を得ることで健診機関から取得することも可能かと思います。オプショナル検診として本人負担で実施している場合と事業主独自に実施している場合には、健診機関から直接結果を受領することは難しいと思われます。がん検診受診者に事前に結果の受領について周知し、理解を得たうえで、本人から結果を提出してもらうようにするなどの工夫が必要になります。
Qがん検診結果に基づく受診勧奨
具体的にはピロリ菌保有検査の陽性者に医療従事者でない健保職員が除菌指導等を行うことができるのか?
除菌は医療機関で行うため、医療機関を被保険者にご紹介ください。
Qがんの予防の為のcheckは年に1度のcheckだけで充分ですか。
死亡率減少を目的とするがんの早期発見のための検診は、肺がん・胃がん・大腸がんは1年に一回、乳がん・子宮頸がんは2年に一回でよいとのエビデンスがあります。
Q社会保険の人も住民検診を受けられますか?
原則として、全ての人が住民検診を受診する事が出来ます。
但し、自治体によって異なる場合もありますので詳しくはお住いの自治体へお問合せ下さい。

就労について

Qがんと診断された人が退職を強要されることがあると聞いたことがあります。特に中小企業で多いとのこと。アンケート的なものでそのようなデータ数値はありますか?
下記サイトの資料に、4%が退職を強要されたとのデータが掲載されています。
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000037517.pdf の11pを参照ください。
また、静岡県立静岡がんセンターの「がんと向き合った4054人の声」(http://www.scchr.jp/)の中では、解雇された方は4.1%、依願退職された方は30.5%となっています。
Qがんと仕事の両立はできるのか?
治療と仕事への配慮を行うことで、がんと仕事の両立は可能です。
http://ganjoho.jp/public/support/work/qa/
Q現状がん治療をしながら就労している方のフォローを産業医、人事と協力し行っています。ただその方の部内ではなかなか理解が得られない状況です。本人もあまり詳しいことは言いたくないとのことで病名等具体的なことは部内には伝えていません。こういった場合部内に対してどんなアプローチ方法がありますでしょうか?
サイトのA14をご参照ください。
http://ganjoho.jp/public/support/work/qa/all/qa01.html
Qがん再発や転移の場合の傷病手当金の問題。同一傷病の判定と社会的治癒の考え方について教えてください。
傷病手当金の支給期間は1年6ケ月でそれ以降は同一の傷病やそれが原因で発症した傷病については支給されないことになっています。ただし前の傷病が完治してその後に再発した場合は改めて傷病手当金が支給されます。社会的治癒とは通達で医療を行う必要がなくなり、社会的に復帰している状態を言います。薬治下又は療養所内にいるときは、一般社会における労働に従事している場合でも社会的治癒とは認められないとなっております。よって再発や転移による傷病手当金の再受給は、再発や転移までの期間やその間の医療状況、就労状態等を総合的に考慮して判断されることになります。
Q「がん治療をしながら勤務している方について」
抗がん剤や放射線の治療を受けている方は多くいらっしゃいます。副作用や副反応等で体調が悪く、遅刻したり、早退したり、突然休んだりすることが多くみられます。辛そうですし、とても仕事をできる状態ではなく、周囲の負担も増えています。ある程度状態が安定するまで休むように勧めますが、主治医は休まず出社することを強く勧めてきて、休職せず、辛いまま出社したりしなかったりです。この場合どうすればよいのでしょう。休職中も賃金は保障されています。
主治医は毎日の出社を勧めておられるとのことですが、同僚の方々から見て就労がつらい状況で、本人も突然休むことが多いようなら、フルタイムでの継続は避けたほうがよいと考えます。本人、上司、産業医、人事担当者が集まって、休職中の賃金保障、治療の副作用が落ち着いてからの復職条件などの説明をし、無理をしないで就労を継続する方法を話し合うことをおすすめいたします。産業医が、主治医と連携し就労継続方法について話し合う機会を作ることも、本人が安心して治療に取り組むためにも必要かもしれません。
以下のサイトのA9を参考にしてください。
http://ganjoho.jp/public/support/work/qa/all/qa01.html
Q病気の状況や治療について上司がどこまで知っておくべきか?また社内の配慮をどのくらいすべきか?
社内共有の内容や範囲は?治療中、治療後の時短などの措置の目安は?
一般に時短の目安は3ヶ月以内ですが、社員の体調や職場の環境によって決められます。
Qがんの家族をもつ者への休暇制度や時短措置などを会社の規則に盛り込むには?(介護休暇や介護休業は該当しないので)両立できない、しにくい仕事の業態や種類は?
従業員への色々ながん就労支援策を実施するには、就業規則に規定を追加する必要があります。そのためには、就業規則は会社が作成義務がありますのでまずは、会社が従業員のためにがん就労支援の重要性、必要性等を十分理解しその上で従業員とよく話し合い会社に導入できる支援規定の追加としてください。
両立が難しい仕事の業態や種類については、一概に言えませんが、建設業や運送業等は、両立が難しい職種ではないでしょうか。
Qがんの社員が働き続けられるような支援や体制を整えたいと思っていますが、がんの社員ばかりを対象にすると、他の病気の社員や、その他で何か困ったことのある社員が不公平感を持つこともあります。 がんの社員が治療しながら、他の職場の人達とうまくやっていくコツや、制度面でどの様な点に注意すれば、誰もが納得し、協力的になれるのか、何か良い例などありましたらお聞かせ下さい。
がんの治療と仕事の両立を考えた制度や体制は、他の病気の場合にも役立つと考えます。がんを含む全ての疾患の労働者を対象とした制度や体制づくりの際には、「事業場における治療と職業生活の両立支援のためのガイドライン」
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000115267.html
等をご参照ください。
また、がん患者さんの就労のポイントなどについては
http://ganjoho.jp/public/support/work/qa/ や、
http://ganjoho.jp/public/support/work/qa/all/qa01.html のA14をご参照ください。
Q女性社員の婦人科がん検診率を上げるには、会社敷地内でのバス健診が有効であると考えるが事業者の理解と協力が必須とする。事業者への働きかけを考える中で、効果的な文言、ツール、エビデンスなど教えていただけるとありがたいです。
女性社員への受診勧奨では、2015年がん対策企業アクション厚労大臣賞を受賞した株式会社ワコールの取り組みが参考になります。事業所に検診車を呼び、就業時間中に受診できることにして、乳がん検診は81%、子宮頸がん検診は65%に、受診率を上げられました。また、ポーラ・オルビスグループ健康保険組合では、ネットワーク健診という仕組みを利用し、全国1,000か所を越える医療機関と提携をして、自分の都合に合わせて健診を受けられるシステムに変更。また定期健診の中に乳がん・子宮頸がん検診を組み込んだことで、受診率が向上しています。
Q女性本人の受診勧奨として「婦人科がん検診、すべて女性スタッフ、医師が担当します」と言えたらとても強力なインセンティブになると考えるが以前健診機関に聞いたところ「女性医師はほぼ不可能」との回答。婦人科検診を担当できる女性医師は本当にそれほど少ないのか?実情を教えていただきたいです。
現在、産婦人科に進む女性医師は、非常に多くなっております。ただ、検診を専門にする女性医師の実態は、解りません。おそらく実数の調査は困難だと思っています。可能であるならば、検診センターを選択する場合に、事前に調査をすることにより、検診を依頼することが望ましいと思います。
Q病気の症状による可能業務の判定について教えてください。
症状や治療に対応して就労可能な業務の判定は、産業医が治療医から十分に体調・治療予定などの情報を得たうえで、本人と職場の上司とともに話し合うことが大切です。体調も仕事も百人百様であり、個人対応が必要です。
Qプライバシーの問題もあり、周囲の社員にどの様な形で協力態勢を作ったら良いのか教えてください。
患者である社員本人の意向を優先し、本人が周囲に病名を伝えたくない場合には、周囲の社員には病名は告げず、体調と働き方についてのみ情報を共有し、その範囲で協力を得られるようにするのがよいと考えます。
Q治療を終えて復帰してきた方について遠方の方は電話やメールでの面談となりますので実際の顔色や体調がつかみにくくどこまで配慮してよいのかが難しいです。時間外の制限をしても営業などの関係上守られていないことが多いですし上司も忙しく行き届かないのが現状です。他企業ではどの様にフォローされているか参考にさせていただければと思っております。
基本的には、できうる配慮をすることでよいと思われます。特にがんだからといった観点での配慮は継続できなくなります。従って電話やメール等で本人の体調を確認し、もし問題があれば対応することでよいと思います。
Q頑張った社員に対する上司として(職場の仲間)の接し方、(配慮すべきポイント、言ってはいけない事など…)
がん患者さんはつい無理をしがちです。「無理をしすぎては長く働けない」「治療計画に合わせた働き方を、医師や看護師、産業医と十分相談してほしい」ことをしっかり伝え、無理をしないですむように、率直に話ができる関係を作ることが大切です。
Q終了と治療をうまく両立している事例や働き方について教えてください。
広島県の銀行では、多忙な支店の支店長だった患者さんの復帰に際して、負担の少ない仕事から始め、現在はまた支店長職に就いている、という事例があります。時間をかけて様子をみながら仕事をしていくスタンスが必要です。
Q顧問先の経営者(54歳)が肺がんにかかり、やむを得ず会社をたたむことになりました。現在多少回復してきたので生活費の為に就職先を探しています。就職しても月に1回の通院検査がありかつ体力もおちているため通常勤務は難しいのではないかと思っています。傷病手当金が受領できる間は治療に専念したらどうかと話しているのですが聞き入れてもらえません。病気の重さ(レベル4、リンパに転移)にもよると思いますがこのような場合医学的見地から何かいいアドバイスはないでしょうか。
がんの患者さんにとって働くことは、生活費のためでもありますが、生きがいとしても大切なことと言われています。治療医の見解と本人の意向をよく聞き、フルタイムにこだわらず、治療と両立できる就職先を探してはいかがでしょうか。現在は全国20か所のがん診療連携拠点病院にハローワーク職員が出張し、就労支援を行っています。平成28年度は全国のがん診療連携拠点病院に拡大されます。医療に精通したソーシャルワーカーと就業の専門家であるハローワーク職員と社労士が就労の相談に乗る予定です。
Q「がんの社員にどう接すればよいのか」を個々の事例に合わせて詳しく聞きたい。ここ数年従業員のがん告知、入院、手術等報告が入り個々により病状が違う為接し方に悩んでおります。
病状や進行、患者さんの考え方、職場の状況もそれぞれに違い、現場では悩まれることも多いと思います。ただ、すべてのがん患者さんに共通して伝えていただきたいことは「できるだけこの会社で働いてほしい。やめる決定は最後の最後にしてほしい。」「会社は今できるだけのサポートをする」「だから正直に気持ちを伝えてほしい」の三つです。その上で、ひとりひとりを支えて行っていただきたいと考えます。
Qがん治療に会社はどのように応援するのが良いのでしょうか。
健康保険からの傷病手当金給付に加え会社独自の傷病休暇制度や時短勤務制度、業務内容や職種変更、専門スタッフによる相談支援などを盛り込んだ支援規定の策定がよいと思います。
また従業員に対しがんに対する正しい知識をつたえるがん教育を行うのもよいでしょう。
Q今まで病気の社員がいても会社と対象社員との話し合いでどこまで病気を把握しているのか不明&明確な規定や基準がない。どんな基準を設けどんな規定をつくるか?
 →病状把握はどのように?(誰が、何をいつ?)
 →プライバシーの問題は?
会社がどの病気についてどこまで知るべきかについての規定を作ることはできません。がんの種類も病態も個人で異なります。必要なのは、主治医からの復職可能な診断書と産業医の判断です。病態把握は、産業医が行い、プライバシーの確保を行います。就業配慮に必要な情報を社員本人の同意を得て産業医から上司に伝えることが重要です。

その他

Qがんの社員に定期健康診断を実施しようとするが本人は病院で診てもらっているので定期健康診断を受診したくないといってくるケースがあります。その場合、治療先で行っている検査結果を提出してもらって定期健康診断に代用しようとしますが項目が不足しているケースがあり困っています。
受診医療機関で受けた検査が定期健康診断の項目と重複していた場合、検査結果を会社に提出してもらえれば、その項目は省略することが出来ます。ただし、ご指摘のとおり、重複していない検査結果は省略できませんので、部分的に定期健診を受診してください。あるいは、自己負担になりますが、あらかじめ定期健診の項目を周知し、医療機関で定期健康診断の項目を全て検査するるよう依頼してください。健康診断は、脳、心血管疾患のリスク評価が主体ですので、がんの経過観察とは基本的に検査項目が異なります。従って、やはり、定期健診を受診して頂く必要があります。検診のメリット、デメリットについてもお伝えください。また、重複検査は、本人の身体的負担を伴うことがあります。
Q高年齢化にあたり医療費は高くなる一方ですが、もう少しがん検診の費用・治療費の軽減の実現は不可能でしょうか。
がん検診を、対策型検診に合わせた年齢と検診間隔で受診し、精密検査を確実に受診させることで、がん死亡を減らすことが証明されています。広島県や富士通健保のデータでは、早期発見によって医療費の軽減につながることが証明されています。
Qがんになったらどんな治療法が良いのか?
がんの種類、ステージ、患者さんの状態、希望などによって適した治療法が違います。主治医と患者さん、ご家族などで話し合うことが大切です。
Qどこの医療機関が一番良いのか
がん治療に関しては、全国にがん診療連携拠点病院が401箇所設置されています。これらの病院では、がんに関する相談などにも対応しています。
http://hospdb.ganjoho.jp/kyotendb.nsf/fTopKyoten
Q日本国民の2人に1人ががんにかかるといわれています。その要因がたばこ、食事、ストレス、その他色々のようですが普通に生活をしている人ががんになったと耳にします。どんなに気を付けてもがんは防ぎようがないのでしょうか?
がんの発生には老化が関わっていますので、生活習慣でがんを100%予防することは不可能です。ただし、健康的な生活習慣と定期的な検診受診、C型肝炎治療薬による肝臓がん予防、ピロリ菌除去による胃がん予防、HPV予防ワクチンによる子宮頸がん予防などを行うことで、大きくリスクを減らすことはできます。
Qがん保険がいろいろ宣伝され、セールスが多発しています。私は加入していませんが、入らない人が少数なのでしょうか?私は独身ですのでもしがんになったら生活がどうなるか心配です。
日本は健康保険制度により医療費の自己負担が少なく、また高額医療費助成制度もあります。ただ、再発や転移、長期に治療が及ぶ場合や、健康保険の適用の無い高度医療などは1回で数百万円かかる場合もあります。がん保険や、がんを含む医療保険に入っていたので安心して治療に臨めた、という患者さんの声はよく聞かれるものです。
Q医療機関の治療と併用して、がんに効くと言われるサプリメントなどをこっそり飲んでよいのか教えてください。
サプリメントなどにも薬理作用がある場合があり、治療の効果に影響する場合があります。こっそり飲むことはせず、主治医に相談してください。
Q入院治療時など、どのタイミングでセカンドオピニオンに踏みきるのがよいか教えてください。
セカンドオピニオンは、1つめの医療機関での診断後、入院や治療に入る前にとることが望ましいと考えます。がん診療連携拠点病院の相談支援センターでは、セカンドオピニオンに関する相談にも対応しています。国立がん研究センターのがん情報サービスのサイト http://ganjoho.jp/hikkei/chapter2-1/02-01-07.html のセカンドオピニオンの項目を参考にしてください。
Qがんに対する予防としてデータヘルス計画の一環として実施したいと思っていますが、具体的に何をどのようにしたらいいのかわかりません。PDCAサイクルを具体的に教えてほしい。
事業を展開するにあたり、まずは健保組合の現状等を把握していただき(医療費やリスク者の把握、受診率等)、そのうえで自組合の課題を抽出し、どのがんを対象とするのか検討し、組合の実情にあった事業を行っていくことになります。例えば、対象とするがん検診の導入期であれば受診率向上のためのポピュレーションアプローチとしての啓発事業や受診環境を整えていくことも一方法です。さらに事業を展開するのであれば、要精密検査の方への勧奨などの事業も考えられます。
また、PDCAサイクルを回していくにあたっては、目的に応じた実施目標を明確にして、評価を行うための具体的な目標値(アウトプット・アウトカム)を設定して事業を展開し、事業実施後に目標の達成度合いの評価を行い、目標達成に向け施策を修正しながら事業を展開していくことが重要です。
Q当方は海外進出企業からの海外勤務者に対する予防接種等を専門に実施するトラベルクリニックです。がんの場合の海外渡航をどのような基準で可とするのかをお教えいただければ幸甚です。よろしくお願い致します。
がん患者さんの体調や病状は千差万別です。本人が主治医と産業医と十分話した上で、治療医も産業医も海外渡航でも問題ないと判断すれば、海外渡航を可としてもよいと考えます。
Q(がんと共に生きるについて)
弊社にもがんの治療と仕事の両立をしている社員がおります。若くして(20代)の発症であり、がん保険未加入だったため、高額治療費制度等があったけれども一時的な自己負担が必要で経済的なダメージが大きかったと聞いております。積立失効有給制度を使って給与の減額はなかったにも関わらず、がんの治療費を払うのは大変だったようです。
たとえば精神疾患の場合には「自立支援医療制度」があり申請によって自己負担は1割になります。治療が長期に及ぶという点においては精神疾患もがんも同様だと思われますが、がんの治療についてこのような制度の新設は検討されているのでしょうか?
がんの場合は部位にもよりますが、障害者手帳取得に結びつかない場合も多く、経済的支援が得にくいように感じます。
がんの治療に関する医療費助成制度の創設予定はありません。
Qがん検査の精密検査を受ける際の病院の探し方。提携先をもっていない健診機関で要二次検査を判定されたとき「どこの病院に行けばいいですか?」と尋ねられる。最寄駅等から保健同人社の電話健康相談で医療機関検索を委託しているが急いで病院を探すのはかかりつけ医をもっていない人はとても戸惑うことが多い。
個別に検診機関にお問い合わせまたはご相談頂くか、健康保険組合などにお問い合わせご相談ください。
Q女性特有の場合どんなことが考えられ何をしなければならないのか?
本来男女で変わりありませんが、子宮や乳房を切除したりする場合には、妊娠・出産・育児とのかかわりもあり、女性自身の精神的ダメージが大きいこともあるようです。心ない言葉が社内で話されることがないように、全社に対してがん教育をされることが望ましいと考えます。
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