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イベントレポート

2014/12/22
がん対策推進企業アクション「岡山セミナー」を開催しました

2014年12月2日、岡山県岡山市の「山陽新聞社さん太ホール」において〈がん対策推進企業アクション「岡山セミナー」〉を開催しました。全国7ブロックセミナーの第六弾。13:30の開場前からたくさんの人が訪れ、盛況の中、セミナーが開幕しました。
当日の会場風景
▲当日の会場風景
受付の光景
▲受付の光景
国のがん対策の説明に次いで、企業アクションの活動紹介
最初に登壇したのは、厚生労働省 健康局 がん対策・健康増進課の長坂課長補佐でした。セミナー開催の挨拶を述べた後、平成19年度より本格的に活動している「がん対策推進基本計画」の歩みを紹介。その中で「がん対策推進企業アクション」が、国家プロジェクトとして推進されてきたことも説明しました。そして、がん検診・50%受診に向けた平成28年度までの計画概要と最近のがん対策施策を解説しました。
それによれば、平成25年の国民生活基礎調査で、がん検診の受診率は平成22年の前回調査から全分野において向上。特に顕著だった男性の肺がん検診は、47.5%と20ポイント超もアップしていることが分かりました。長坂氏は受診率向上の要因として一般検診とがん検診の同時実施などを指摘。自治体における計画的施策を評価し、職域での受診率向上が顕著だとも説明。がん対策推進企業アクションの貢献度も大きいと語りました。そして、がんになった人が治療と仕事を両立させるための就労支援に、さらなる注力が求められていると語って降壇しました。
次に登壇したのは、がん対策推進企業アクション・事務局長の大曽根哲氏です。「がん対策推進企業アクション 事業概要」として、まず日本におけるがんの実情を最新データで紹介。日本は年間約80.5万人のがん患者が生まれている「がん大国」であり、「日本人の2人に1人」はがんに罹患(りかん)し、「3人に1人」は、がんがもとで死亡していること、年代別・性別では、働き盛りの女性にがん患者が増えていることなどを説明しました。
その後は、がん対策推進企業アクションの詳細な活動紹介。平成26年10月現在で1353の企業ならびに健保組合がプロジェクトに参加していること、その従業員数は295万人におよぶと語られ、セミナー開催地の岡山県からは24の企業・団体が参加していると説明がありました。
当プロジェクト参加にあたっての費用負担は一切なく、参画によってさまざまなメリットがあること、今年度よりホームページで個別の問い合わせに応じていることなどもアピール。岡山県の未加入団体にプロジェクト参加を強く呼びかけ、大曽根氏は降壇しました。
厚生労働省・長坂課長補佐。最近のがん対策施策の状況などを説明
▲厚生労働省・長坂課長補佐。最近のがん対策施策の状況などを説明
事業概要を説明する大曽根事務局長
▲事業概要を説明する大曽根事務局長
第2部は推進パートナー勉強会。まずは実態調査の報告から
第2部は推進パートナー勉強会。株式会社キャンサースキャン代表取締役の福吉潤氏から、パートナー企業に実施したアンケートの結果が報告されました。「平成25年度推進パートナーがん検診受診率現状調査より」と題された報告・分析の概要は以下のようなものです。
2014年度末(2月)にパートナー企業・団体1206社を対象としてEメールでアンケートを実施。回答企業・団体は社員数1000人以上の大企業から、100人未満の中小企業まで411社。当調査の実施目的について福吉氏は「現状の把握=課題の可視化」「受診率向上に寄与する取り組みの調査=どうやって受診率が上がったかを知る」「就労支援の実情把握=がんになった人への支援はどうなっているかを把握する」といった三つのポイントを挙げました。
調査の結果、1社あたり平均8.0人のがん患者(社員)がいたこと、最大値は370人だったという驚くべき数字を伝え、がん対策は今や大きな経営課題であると指摘。また回答企業を受診率によって「低」「中」「高」グループに分類し、その施策をつぶさに調べた結果も発表されました。全体結果として、企業が費用を負担するかしないかは受診の阻害要因になっていないと解説。しかしそれは胃がん・肺がん・大腸がん検診についてであり、乳がん・子宮頸(けい)がん検診は別であること。乳がん・子宮頸がん検診には、やはり費用負担と企業のサポートが必要だと語りました。サポート内容としては受診時間を就労扱いにすること、社員の行動を促す啓発が必要と指摘しました。
そのほか「低」→「中」→「高」へステップアップする際に、見習うべき他社の取り組み・ポイントも詳細に解説されました。福吉氏は報告の最後に「がんへの罹患は個人情報かつセンシティブな事柄で、社内にがん患者がいるかどうか突っ込んだリサーチがなされていない」こと、「企業の90%が就労支援をしていない」ことに触れ、事実の把握とがんになった人へのサポートが重要だと問題提起しました。
「推進パートナー勉強会」の講演を行う福吉氏
▲「推進パートナー勉強会」の講演を行う福吉氏
メーンプログラムは中川先生の基調講演
がん検診の重要性を説明する中川先生
▲がん検診の重要性を説明する中川先生
第2部のメーンは、東京大学医学部附属病院放射線科准教授・中川恵一先生による基調講演。「がん対策推進企業アクション」アドバイザリーボードの議長でもある中川先生が、長年のがん治療に基づいて「がん検診」の重要性を訴えました。先生は「先進国でがんによる死亡が減っているにも関わらず、日本だけが増えている」、しかもそれが「史上空前のハイペースで進んでいる」と説明。がん発生リスクは老化によって高まるため、急激に高齢化が進んだ日本で1981年から死因のトップに躍り出ていること、その対策が追いついていないと指摘しました。
そしてがん発生のメカニズムを解説。1日に1兆回といわれる細胞分裂の過程では、5000個程度のコピーミスが起き、その多くが免疫細胞によって退治されるものの、ひとたび見逃されたがん細胞は成長。塊としての「がん」になっていくと説明しました。また、がん発生の最大要因は老化であるが、生活習慣の乱れによってリスクが一層高まると語り、喫煙・飲酒・食の欧米化・運動不足などの影響を詳細に解説しました。
さらに日本では働き盛りの20代~40代女性に乳がん・子宮頸がんの罹患が多く、同世代のがん患者数は男性を大きく上回っている事実を紹介。一方で40代を超えると男性のがん患者が一気に増えるため、女性の社会進出+高齢化・雇用延長が進む日本で、がんは人材損失の大きな問題になると解説。延命治療は進化したが、完治に導く治療は革命的に進歩しているわけではないと続け、がんによる死亡を減らすには今でも「予防」と「早期発見・治療」がポイントと説明しました。
一般的に早期がんは大きさとして1 cm~2 cmを指し、腫瘍が1 cm大になるまでには10年~20年を要すること。それ以前は専門医でも発見が難しいと説明。発見ができる1 cm大から2cmへの成長は約1、2年で、だからこそ、年1回必要ながん検診を受ければ、早期発見と治療が可能と解説。職域におけるがん検診の取り組み強化を促し、早期発見なら通院治療も可能で、仕事をしながら治療を受ける人への支援も重要と呼びかけました。
講演後は先生への質疑応答コーナー。出席者の「なぜ日本のがん検診受診率は低いのでしょうか」という質問に対し、「日本の学校では大人になったら選挙に行きましょうと教えても、がん検診に行きましょうとは指導してきませんでした。こういう教育環境を背景に意識が低かったのだと思います」と回答。その他、複数の質問に丁寧に答えて講演を締めくくりました。
質疑応答風景
▲質疑応答風景
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