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イベントレポート

2014/12/22
がん対策推進企業アクション「京都セミナー」を開催しました

2014年11月28日、京都府京都市のメルパルク京都において〈がん対策推進企業アクション「京都セミナー」〉を開催しました。東京、名古屋、福岡、札幌セミナーに次いで行われた、全国7ブロックセミナーの第五弾。当日は約100名の参加がありました。
京都市のメルパルク京都で開催された「京都セミナー」
▲京都市のメルパルク京都で開催された「京都セミナー」
当日は約100名の参加者が集まりました
▲当日は約100名の参加者が集まりました
最近のがん対策施策の状況報告とプロジェクトの概要説明からスタート
セミナーは、厚生労働省 健康局 がん対策・健康増進課課長補佐の濱卓至氏による、最近のがん対策施策の状況報告からスタートしました。わが国では2人に1人はがんにかかり、3人に1人はがんで亡くなっている状況を受け、国は平成19年に「がん対策推進基本計画」を策定して、がん対策に取り組んできた経緯を説明。その一環として「がん対策推進企業アクション」を国家プロジェクトとして推進していることを報告しました。
そして、平成28年度までにがん検診・50%受診を目標に推進している計画の進展状況を紹介。平成25年度の国民生活基礎調査では、受診率は平成22年度の前回調査から軒並みアップし、たとえば男性の肺がん検診は47.5%と20ポイント超向上していると発表。がんを早期発見するためにはがん検診が有効であることから、職域や自治体でさらなる受診率向上につながる施策に今後も取り組んでいくといった決意が述べられました。さらに最近注目されているがん患者・経験者の就労支援について、検討会報告書の概要を紹介。最後に、がんと診断された時からの緩和ケアを推進していく方針を発表しました。
厚生労働省・濱課長補佐は、最近のがん対策施策の状況を報告しました
▲厚生労働省・濱課長補佐は、最近のがん対策施策の状況を報告しました
次に、がん対策推進企業アクション・事務局長の大曽根哲氏から、がん対策企業アクションの事業概要の報告がありました。今や日本は年間約80.5万人のがん患者が生まれている「がん大国」であること、生涯がん罹患(りかん)リスクは男性60%・女性45%であること、医療費は年間3兆1831億円で一般診療医療費全体の11.4%にのぼること、年代別・性別では、働き盛りの女性にがん患者が増えていることなどを紹介しました。
また、がん対策推進企業アクションの活動状況として、平成26年10月末現在で1353の企業ならびに健保組合が推進パートナーとして参加しており、その従業員数は約295万人におよび、そのなかでセミナー開催地の京都府では33の企業・団体がプロジェクトに参加していると紹介しました。プロジェクト参加にあたって費用負担は一切なく、「がんの早期発見」を推進することで従業員の生命の大切さを第一に考える企業姿勢はCSRという視点でも社会から大きな支持を得ることができるなど、多くのメリットがあることもアピール。未加入の方々へプロジェクト参加を呼びかけました。
大曽根事務局長は、がん対策推進企業アクションの事業報告を行いました
▲大曽根事務局長は、がん対策推進企業アクションの事業報告を行いました
「推進パートナー勉強会」ではがん検診受診率現状調査結果について講演
続いては「推進パートナー勉強会」として、株式会社キャンサースキャン 代表取締役 福吉潤氏による「平成25年度推進パートナーがん検診受診率現状調査より」と題した講演が行われました。福吉氏は当プロジェクトのアドバイザリーボードメンバー。今回のパートナー企業への調査は、がん検診受診率の現状把握などを目的に、2014年度末(2月)にパートナー企業・団体1206社を対象に実施し、411社が回答。概要は以下の通りです。
まず、回答企業1社あたり平均8.0人のがん患者(社員)がいること、最大値が370人だったことを紹介。回答企業は従業員数1000人以上の大企業から、100人未満の中小企業まで広範であったこと、推進パートナー企業のがん検診受診率は一般より高い76.6%で、がん検診受診率は上昇したことなどの結果を報告しました。
この結果を受け、回答企業を受診率によって「低」「中」「高」グループに分類。グループごとの施策を調査分析した結果を発表しました。全体として企業による受診費用負担の有無は阻害要因になっていない傾向にあるものの、それは胃がん・肺がん・大腸がん検診についてであり、乳がん・子宮頸(けい)がん検診は、費用負担や受診時間を就労扱いとすることなど、企業のサポートがポイントになるとの指摘がありました。
さらに、がん患者の就労支援について取り組みを実施しているのは全体のわずか10%という結果だったことを発表。就労支援における課題としては「個人情報のうち、センシティブな情報にあたるため積極的に支援しにくい」という意見が最も多かったとのことです。「がん」に関する事柄は大きな経営課題であり、がん検診やがん患者の就労支援について対策を立てることは重要であることを強調しました。
「推進パートナー勉強会」として講演を行った福吉氏
▲「推進パートナー勉強会」として講演を行った福吉氏
中川先生の基調講演ではがん検診の重要性を強調
中川先生はがん検診の重要性をわかりやすく説明しました
▲中川先生はがん検診の重要性をわかりやすく説明しました
セミナーのメインプログラムは、東京大学医学部附属病院放射線科准教授・中川恵一先生による「がん検診のススメ」と題した基調講演。中川先生は「がん対策推進企業アクション」アドバイザリーボードの議長で、30年近くがんの放射線治療と緩和ケアなどの臨床医として活躍していた経歴の持ち主。その経験に基づいて「がん検診」の重要性を説明しました。
先生はまず、がんは一種の老化現象で、生きている間に細胞分裂を繰り返し、遺伝子が異変することが原因で、生きている時間が長いほどその確率が高まることを説明。世界でも急速に高齢化が進む日本では、史上空前のハイペースでがんも増えていると解説。その結果、1981年から日本人の死因トップは「がん」。先進諸国でがんによる死亡が減少しているにもかかわらず、日本だけが増え続けている事実が語られ、その原因はがん検診の受診率の低さ、がんという病気を知らないことだと指摘。さらに日本では、働き盛りの20代・30代女性に乳がん・子宮頸がんの罹患が多く、同世代のがん患者数は男性を大きく上回っている事実を紹介しました。一方で40代を超えると男性がん患者が一気に増えるため、女性の社会進出や高齢化・雇用延長が進む社会では、今後、人材損失の大きな問題になっていくと説明しました。
また延命治療などは進化したものの、完治に導く治療はさほど進化しているわけではなく、がん死亡を減らすには今でも「予防」と「早期発見・治療」が大切だと強調。ただ、がんの早期発見というと、わずかでも異変があったら病院に行くことと思っている人が多いが、がんは症状を出しにくい病気で、健診で発見できる1cm大になるまで10年~20年を要することを説明。その後、2cmへの成長は約1~2年と早いため、年1回、必要ながん検診を受けていれば、早期発見と治療が可能と解説しました。
そして先生は、「企業にとって貴重な働き手を守り、経営資源を有効に活用するため、職域における『がん検診』は極めて重要」と指摘。また文部科学省では、今年度から全国70の学校をがん教育のモデル校に指定し、授業の実践や教材の作成を行っており、数年後に学校で「がん」の授業が始まることを紹介しました。子供との世代間の知識格差をつくらないためにも、大人への教育を職域でしなければならないと語り、さらなる職場での啓発の重要性を参加者にアピールしました。
講演後は先生への質疑応答コーナー。男性出席者から、企業で健康保険組合の財政状況が厳しくなっているなかで、対象年齢や健診方法をどう選択すればよいかという質問が投げかけられ、これに対して先生は、基本的には住民検診に代表される「対策型検診」に準じてやっていただくことが望ましいと回答。セミナー終了の時間を迎えました。
質疑応答では、参加者から質問が寄せられました
▲質疑応答では、参加者から質問が寄せられました
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